いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・

秘密 (楓花side)

「終わったぁ~」


仕事を終え、ぐっと両手を上げ背中を伸ばす楓花。


今日も疲れたなぁ~・・・


「はぁーっ・・・」


楓花は両腕を下ろすと腕時計を見た、
時間は午後6時を指している。

さぁ、早く用意しないと。


今日は定時で上がって、
これから勝彦と会うことになっていた。

会うと言ってもお金の返済、でもデートの様なこの時間は
楓花のとっても唯一の楽しみでもあった。


「楓花、お疲れぇ~。」


すると、同僚の知美が疲れた様子で近付いて来た。


「あっ、お疲れ知美。」


「ホント、毎日毎日働いて疲れるよ・・・」


「何言ってんの、当たり前のことでしょ。」


「相変わらず楓花は真面目だねぇ~」


「そう?」


「そうだ楓花、ご飯行こうよ?
日頃の溜まったものをパァーっと発散しに行こ?」


知美が体を乗り出しながら言った。


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