いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
そんな話に夢中になっていると
見たことのある風景が目に入って来た。


あれ? この辺って・・・


「おっ、あった。 楓花、此処やで。」


えっ!? 此処・・・?


勝彦が立ち止まった店は・・・
奈緒子の働くケーキ屋の前だった。


「此処・・・」


「あれ? 楓花知ってんのか!?」


「えっ? あ、うん・・・」


楓花は店を見ながら頼りない返事を返した。


「なんやぁ~知ってたんかぁ・・・
せっかく驚かそうと思ったんやけどなぁ~」


残念そうに肩を落とす勝彦。


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