いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
「まぁ、ええわ。 入ろうか。」


そう言って勝彦は楓花の手を引き店に入ろうとすると、
楓花は逆に勝彦の手を引き踏ん張った。


「えっ!? 楓花?」


「・・・・・」


「どうした?」


入りたく・・・ないよ・・・


楓花は店の中を泣きそうな目でじっと見つめている。


「楓花? どうした?」


「此処は・・・やめよう?」


「えっ!? 楓花この店嫌いなん?」


と、勝彦が問いかけた時、
「雄志!!」と、呼ぶ女の人の声がした。


「えっ!?」


楓花は思わずそっちを振り返る、
すると雄志が足早に歩いて行くのが見えた。


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