いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
お母さんって何?
あの男の子は誰?  


気付けば楓花は奈緒子の元へと歩みだしていた。


「ちょっ、楓花!?」


何も言わずに歩きだす楓花を勝彦も追いかける。


「ちょっと楓花!! どうしてん!?」


勝彦が楓花を呼ぶ声に奈緒子が気付きこっちを見た。


「楓花ちゃん・・・?」


私はその時、奈緒子の薬指に嵌まっているいる
指輪が目に入った。


えっ!? それって・・・


楓花の中ですべてを理解したのだろう、
鋭い目つきで奈緒子を睨みつけた。



楓花の頭に幸せそうに奈緒子の話をする
雄志の顔が浮かんだ。


お兄ちゃん・・・


すると楓花はカッとなって我を忘れ、

パシッ!!

気付けば、奈緒子の頬を思いっきり叩いていた。


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