いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
「楓花ちゃん・・・」


「逃げ出したのはあんたじゃない!!
なんで今更現れるのよ!!
なんで今頃・・・最低よ!!」


楓花は悔しかった、
どんなに頑張っても雄志の一番になれない、
どんなに頑張っても雄志の心の拠り所になれないのに、
奈緒子はそれをいとも簡単に手にしていく。


それなのに奈緒子は雄志の気持ちを何も考えずに
こんな軽はずみな行動を取って・・・


くそっ・・・くそっ・・・


楓花の目から一滴の涙が零れ落ちた。



「楓花・・・」


「お母さんをいじめるな!!」


すると半べそをかきながら男の子が奈緒子を庇い、
楓花の前に立ちはだかった。



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