いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
奈緒子さん・・・

私は・・・あなたに勝てない・・・


楓花は心からそう思った。


「奈緒子さん、お兄ちゃんのとこに行きましょう。」


「えっ!?」


「お兄ちゃんのところに行って
本当のこと話しましょう。」


「楓花ちゃん・・・」


楓花は奈緒子の手をギュッと握った。


「お兄ちゃん、絶対喜びますよ?
自分にこんな可愛い子供がいたなんてしったら。
それにこんなに想ってもらえてたなんて知ったら尚更。」


「楓花ちゃん・・・」



そう、お兄ちゃんは絶対に喜ぶ。


いつも愛情に縁がなかった人だから、
こんなに想ってくれてる人がいると
知ったら絶対に喜ぶはずだ。


もし子供のこと怒ったりしたら
私が逆に怒鳴ってやる!!


楓花はそんなことを想いながらフッと微笑んだ。


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