いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
「楓花。」


そんな楓花を見て勝彦は、
そっと楓花の肩を支えた。


「勝彦・・・」


「大丈夫か?」


「うん・・・」


楓花は少しもたれるように
勝彦の腕に身をあずけた。


「勝彦くん・・・」


「お兄さん、ご無沙汰してます。」


「いや、こちらこそいつもごめんね。
いつもあいさつに行かなきゃと思ってるんだけど。」


「いえ、そんなこといいですよ。」


申し訳なさそうにする雄志に
勝彦はやさしく笑ってそう言った。


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