いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
「雄志!!」


「お兄ちゃん!!」


「ごめん、遅くなって。」


雄志は手を合わせながら楓花に謝る。


「もう、何やってたんよぉ~
もう式始まるよ!!」


「ごめん。」


「何しとったんよ?」


「親父をな、連れて来た。」


「お父さん・・・?」


すると雄志は車いすを押しながら部屋に入って来た。


「お父さん・・・」


「楓花。」


実はちょっと迷ってた、お父さんに式の前に会うかどうか。
確かに病気になって家族の距離は近くなったけど、
私の中ではまだまだお父さんとの
わだかまりが残っていたからだ。


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