いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
お父さんはお母さんと先に式場の中に入って行った。


そして楓花はバージンロードを歩くために
式場の外へと行き待機した。


共にバージンロードを歩くのは・・・


「お兄ちゃん・・・」


「楓花・・・」


私はお兄ちゃんとバージンロードを歩く。
お父さんはまだまだちゃんとは歩けない、
いや歩けるんだろうけど、自分が歩くとは言わなかった。


『バージンロードは雄志と歩け。』お父さんはそう言った。


お父さんは私の気持ちをずっと知っていたのだろうか?
最後にこんなやさしさを見せるなんて・・・


私もずっとお兄ちゃんとバージンロードを歩きたいと思ってた、
それは妹としてじゃなくて一人の女としてだったけど。
でも今は違う、妹としてお兄ちゃんと
このバージンロードを歩きたいんだ。


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