いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
「人を呼び出しといてそれかい?」


桃子はやさしい表情で私を見た。


桃子・・・


桃子はいつもそう、私がこんな態度をとっても
怒ることもなくじっと私の話を聞いてくれる。
ホント桃子は大人だ。


私には到底桃子みたいにはなれない。
なれない自信がある!!



「で、どうしたの?」


桃子はやさしく私に問いかけた。



桃子・・・


桃子になら話してもいいかなぁ・・・


今まで話さずにきたけどもう、
もうの自分の中だけでは受け止めきれない。
私は迷ったけど、桃子に
お兄ちゃんのことを話すことにした。
お兄ちゃんのことを好きだってことを。



「実はね・・・」


「うん。」


「実は・・・」


私が話しだそうとしたその時、
窓の外の人影に目が行った。


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