いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
「ワンっ!! ワンっ!!」


それでもまだ向かってくる野良犬。


「おらぁ!! おらぁ!!」


雄志はその場に落ちていた石を手にすると、
犬に当たらないようにその石を投げた。


「くうーん。」


野良犬はそれに驚き逃げて行った。


「ふぅ~っ・・・ 
楓花、もうだいじょ・・・」



雄志が振り返ると楓花は俯きながらぶるぶると震え
雄志の服をギュッと掴んでいた。


雄志は微笑みながらやさしく楓花の頭を撫で、
その場に膝を付き楓花の目線に
合わせるようにしてしゃがんだ。


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