いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
「楓花、もう大丈夫やぞ。」


「ホント・・・? もういない・・・?」


「うん、もういない。」


楓花はまわりを見渡してから、


「うわぁーん!!」


と、大声で泣きだし雄志に胸に抱きついた。


「よしよし、怖かったな。」


雄志はぎゅっと抱きしめ返し、
やさしく背中を叩いた。


「うわぁーん、こわかったよぉ~!!
うわぁーん!!」


「よしよし。」


雄志は泣きやむまでやさしく楓花包み込んでいた。


< 6 / 309 >

この作品をシェア

pagetop