一人睨めっこ
第一章 生きる意味

一節 自分

 俺は藤崎真琴。
 成績、中の下。
 運動、並。
 顔も、並。
 性格、地味目。
 クラスでもあまり目立たない方だ。

 そんな俺に比べて……。

『ようっ!! 真琴』

「……よぅ、淳」

 相変わらずテンション高いなぁ……。

『どうした暗いぞー!?』

 お前は、明るすぎ。

 本当なんで俺と正反対の淳が、俺なんかとつるんでるんだろう……。


 宮下淳。
 成績、中の上。
 運動、上の上。
 顔、上。
 性格、明るい。
 まさにクラスの人気者だ。
 
 今日も淳の周りには人が集まっている。
 淳の場所だけスポットライトが当たってると言っても過言ではない。

『真聞けよー!! 晃がさー!』

「……おう、今行く」

 淳はいつも俺をスポットライトの中に入れようとする。

『おい淳〜、藤崎なんてどうでもいいだろ?』

 ……俺に丸聞こえなんですけど、林田さーん?


 林田晃。
 成績、上。
 運動、中の上。
 顔も、中の上。
 性格、悪い。
 淳の友達らしいが、上の者には媚を売り、下の者は虐げるような奴だ。

 俺の事もどうも嫌ってるらしい。
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