一人睨めっこ
『賢い私は思った訳。絶対におかしい……この藤崎は藤崎じゃないって。何か日本語変だけどね』

 葛西も、察していたのか。
 オーラが無くても、突然真奈美ちゃんとか言われたら気付くよな……。

『だから、藤崎の親友である宮下に相談しに行ったのよ』

 それで葛西が来る前の、淳の話に繋がるな。

『んで凄い話し合って――』

 淳が話に入ってきた。

『ええ、3分くらい』

 大して話し合って無いじゃねぇか。

『真琴には何かが乗り移っている!! と言う結論になりましたとさ』

 乗り移ってる――間違いではないな。

『だから殴って気失わせた』

 淳がけろりと言った。

『そのお陰で今、偽真琴は出てきていない!! な?』

 何が“な?”だよ。

「そうか……でも、強く殴りすぎ。痛いし」

『悪いな。気失わなかったら困るから、つい』

 つい――って。
 まぁ俺の為にやったんだし……許すか。

「って言うか気失わせるとか乗り移ってるとかよく分かったな」

『オカルト大好きですから!!』

『私の頭脳を持ち合わせれば当然よ』


「…………」

 どうしよう、この二人についていけない。
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