解けない方程式なんて作らないで(仮)
『っでだ、お前を呼んだのは今日は特にこれといったことはない』


そう、特に言うことはなかった。


「えっ…ぢゃあ何で呼んだの?」


って言うよね普通。


『何となく?あっお前数学どうなの?』


「えっ…最悪だよ?」


何こいつ当たり前風に答えてんだ?


たしかに俺教えてねーけどさ。


『何が最悪なの?』


「授業中意味不、ノート見返してもわからない、テストの点数最悪、質問しても意味不」


多いなぁ…


ってかそれらを俺ん時には出来てたのか?


『ちなみにこないだの中間何点だったの?』


「66点…」


えっ…遊美が?


『マヂで?』


「マヂ」


そっか…俺の知らない間に。


『期末は大丈夫そうなの?』


次挽回出来れば「5」は無理でも「4」はとれるだろう。


「もう無理…やだ」


諦めモード入ったな


『お前なぁ…わかんねーだろ?今からでも間に合うって』


「無理なもんは無理なの」


開き直るなって


『とりあえず今日お前数学持って帰って来い』


多分こいつのことだから置き勉だと思うし。


「わかった」


まぁ昼休みって案外短いもんだし…終わりにすっか。


『ぢゃあ終わりにすっけど…まぁいいや、午後の授業ちゃんと受けてこいよ』


さーってと。


俺午後授業何もないから見回りか。



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