隣に君がいるから
『……苦しかった?』
求めていた酸素を必死で吸う私に、彼は口の端を上げて意地悪く言う
『もしかして初めてだった?』
彼の質問に縦に首を振る
すると、安心した顔を私に見せた
『俺もだけんね』
照れているのか、ポリポリと顔をかいた彼の視線は下を向いている
悠磨も初めてだったことに私は嬉しくなっていた
『俺さ……』
悠磨が何か言おうとした時、後ろから何かが倒れた音がした
振り返ってみるが何もない
『……くそっ。あいつら……』
『え?』
『いや、何でもない』
一体何だったんだろう……