夏の恋に約束
嵐の日と、大地の事情
「柚香、ごめんな!すっかり寝てた」
「ううん。いいの。ユウくんに会いたいよ」
「オレも。柚香に会いたい。必ず会いに行くからな」
「うん…。待ってるね」
―ブチッ
あ~あ、電話なんて切れちゃうと、呆気ないもんよね。
「終わった?」
ため息をついていると、ふすまを開けて、大地が入って来た。
「大地!?聞いてたの?」
「仕方ないだろ?部屋に入ろうとしたら、電話してんだからさ」