男子校におしのび


低くなる声。



やっぱり男か…




何がっかりしてんだよ~




「うん、喧嘩してたよ。」




「唇、切れてる。」




言われた通りに触ってみると、


血が手の甲に付いた。



起き上った男の子は、ブレーザーから、絆創膏を出してきた。



「はい。」




素直に受け取る僕。





「ありがとう。」



袋を破いて、絆創膏をだし、唇の横に貼る




「なんか、もったいない。」




「は?」




「こっちの話。」



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