男子校におしのび
「ああ、そういえば僕も聞いたよその話。夏果はぐっすり夢の中だったから分かんないよ。」
笑顔で言うセリフではないなぁ~
私何も準備してない‼
え、顔隠す道具なんて持ってるわけないじゃん。
てか、すぐにばれるよね?
中学の時のコーチにもばれたし…
渚と同じサッカー部の子たちにもすぐにばれたし…顔見知りにはすぐにばれてします。
さすがに髪の毛切っただけじゃだめだったかな?
「夏果。朝ごはん今日何?」
「菜乃せめてお姉ちゃんって言って。」
横から顔を出してきたのは可愛い妹の菜乃。
「う~んあたしそこまでお姉ちゃんの事お姉ちゃんって思ってないしな~。」
「今日エイプリルフールじゃないから、作文まで書いておいてそんなこと言うんだ。」
まぁ、図星を突かれた菜乃は逃げて行った。
「作文って?」
渚が聞いてきた。青海も興味しんしんで身を乗り出している。
「俺らさ、目標にしている人、感謝している人を作文に書かなきゃいけねーんだ。」
「ああ、俺達も遭ったな。」