銀盤少年

「ヒロノを呼べ」


「へ?」


「だから……ヒロノを呼べ」


どうしたいきなり? ヒロを呼べって?


呼んだところで俺達はヒロの手によってお仕置き中なのだから、出してはくれないと思うのだけど。


時間にしたら多分十分ぐらいしか経ってないし、まだお仕置きタイムは続行されると思うのだが―――


……なんか、嫌な予想がビビッときてしまいました。


「まさかお前……ト」


「いいから呼べ!」


この切羽詰まった感じは間違いない! 薄暗いけど、どことなく表情も強張ってる!?


「ちょっと待て! 漏らすなよ! 絶対漏らすなよ!」


「だからヒロノを呼べっつってんだよ!」
< 126 / 518 >

この作品をシェア

pagetop