銀盤少年

俺がかっこいいと思っていても、仁は見られたくないから眼帯をしていたというの、これじゃあ仁の心の傷に、


「だよな! 超かっこいいよな!」


塩を塗りつける行為じゃないか……って、ん? あれ?


なんだかめっちゃ喜んでる?


「オッドアイとか超イケてるよな! ここの傷跡もなんかFFのアーロンみたいでカッコよくね?」


そう言って左目の傷跡を指さす仁。


遠目からじゃよくわからないけど、近くで見ると左目のど真ん中に縦に薄らと皮膚が色濃く変色している個所がある。


これが傷跡か。案外残らないもんなんだな。


「この色ってやっぱ傷が原因?」


本人は全く気にしていないようなので大胆にも聞いてみたら、仁はあっさりと「そうだぜ」と切り返した。


「なんか色彩? ってのが傷つくと稀に色が変わるんだって。それでも赤くなるのはかなりのレアなんだってさ。良いだろ?」
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