銀盤少年
風呂から戻ってベッドにダイブ。
タクさんには明日早いからさっさと寝るようにと忠告されたけど、男子高校生が一つ屋根の下に集まって大人しく夢の世界に旅立つわけがなく、ちっちゃい電気をつけたままベッドに寝転び再び駄弁り始めた。
真夜中で健全な男子高校生がする話といったら、自然とそういう方向に進むのは当然のことだろう。
「つーか、どうして俺等はモテないんだろうか?」
口火を切ったのは仁だった。
というか俺等ってなんだよ。勝手に俺を非モテ男子に認定すんじゃねえよ。
実際モテないから反論できないわけだが。
そして俺等の中には朝飛は含まれていないはずだ。リア充は即刻爆死すべし!
「俺も一樹も正直イケてる方だろ? おまけにそこそこ活躍してる選手だぜ? これでモテなきゃ俺は一体なにをすればいいんですか朝飛先生?」
「俺に聞かれてもわかんないよ。単に出逢いのチャンスがないってだけなんじゃない? 一樹の高校は元男子高だったよね」
「まあ田舎だし、クラスに女子が一人いれば儲けもんって感じだな。そっちは?」