銀盤少年
「んー、なんか入部希望者を探し回ってるみたい。自分は試合に出れないから、せめて部員をゲットするって」
ここでグダグダしてても仕方ないか。
ヒロも頑張ってるんだ。部長の俺がしっかりしないでどうすんだよ。
「今日はお開きにして、来週から本格的に活動すっか。このままブラブラしてても時間の無駄だし」
「わかりました。このままクラブに行きます?」
「んーにゃ。最後の悪あがきしてみる。これで駄目なら大会は諦めるわ」
教室から出る。窓から見える空は俺らの心情とは裏腹に、清々しいほどの蒼だった。