銀盤少年
「そろそろ勘弁してやれ。朝飛涙目になってんぞ」
「なってない!」
本人は必至で否定してるけど、瞳はウルウルしてて今にも泣きだしそう。
羞恥で耳まで真っ赤になってやがる。良く見りゃ首まで赤いじゃねえか。
「こういう所に庇護欲を掻き立てられんだろうなぁ……」
「ヒゴ?」
「俺等に足りないのは、こういう萌えポイントなのかもしんねえなぁ……」
その後は『女子に受ける萌えポイントとはなにか?』という議論にシフトし、最終的には「やっぱテレビでの露出だろ」という身も蓋もない結論に至った。
俺と仁の卒業は、暫くお預けということらしい。
その過程に至るまでに生み出してしまった「タクさんには“ヤラハタ童帝”という称号を授けよう!」という深夜テンション丸出しの下ネタのせいで、翌朝から罪悪感に苛まれたのは言うまでもない。