銀盤少年
バランスを取るためにそうなるんだけど、龍はクロス(助走)の時に片方の手を腰に回して滑ったり、ちょっとした仕草でも指先まで意識した振りを取り入れたりしていて、上半身にも動きがある。
これ見よがしに派手に腕を振り回したりはせず、曲と日本のイメージを重視した儚げで慎ましいコリオグラフ。
だけど一見簡単そうに見えて、実はめっちゃ難しいことをさりげなく行っているように見せるこの動きは、まぎれもなくタクさんが施した振り付けだ。
やっぱすげぇ。的確な振り付けを考えるタクさんも、それをこなす龍も。
バックエントランス(右足を軸に回ること)からのキャメルスピンは、フリーレッグがブレずに真っ直ぐ伸びていて綺麗なT字状になっている。
キャメルって難しいのに、あんな綺麗に足を伸ばせる選手はそうそういない。
しかもフリーレッグを曲げてバトンキャメルにポジション変更。
軸足を換えて再びキャメルのポジションを取ると、回転速度を維持したまま八回転以上回り続ける。
足換えキャメルスピン、レベル3ってところか。でもポジションや回転は綺麗だから、加点は凄いことになりそうだ。
次はフォアからのキャメル。