銀盤少年
くそう、ロシア空港に全額払ってもらうからな。ストライキとか二度とすんな!
なんて噛みついたところで虚しいだけだから、代わりに溜息をついてやった。
にしても、世界ジュニア表彰台組がこんな身近にいるなんて夢にも思っていなかったぜ。
いや、結構昔から俺の周囲は超人ばかりだったか。
タクさんや朝飛しかり、仁や狼谷にそしてヒロ。注目株という点では草太もだし、衣装を作っちゃう優希もある意味超人の域。
類は友も呼ぶって言葉があるが、全然類じゃねえよ。全く別物だよあいつら。
もっと頑張らねーと。こんなんじゃ俺一人置いてきぼりをくらっちまう。
グッと拳を握りしめ、秘めた想いを心に誓った。