銀盤少年
先生の発言に黙って頷く。
ファイナル出場者はGPSの獲得ポイントの上位六名が進出される。
俺は現在三位。まだシリーズが始まったばかりだけど、十分ファイナル進出を狙える位置に付けている。
とはいえ結構ヤバイんだよなこれが。
昨シーズンまではファイナル出場者は八名だったのに、今年からシニアと同じ六名になっちまった。
シニアのGPSが六大会だが、ジュニアは七大会。出場選手もジュニアの方が圧倒的に多い。
シニアに比べて選手の実力にムラがあるとはいえ、ファイナル出場の壁はシニアよりシビアかもしれない。
次の大会で優勝すればほぼ確実。二位なら恐らく総合得点での争い。三位だと多分無理。
だからこそ、二戦目までに改善点を克服しようと先生は張り切っている。
うーん、優先度が完全に『橋本杯<JGPS』になってるなぁ。
本当は橋本杯の方が時期的に早いんだけど、やっぱりこっちの方を優先したいよな普通は。