銀盤少年

本戦


「どうしてうちの部員は、団体行動というものをしないんだ……!」


鈴木先生がなにやら吠えているが無視。


そもそも団体行動が取れないのは顧問にも問題がある。一切部活動に関与していないのだから。


橋本杯本戦。


西と東、世界でも珍しい六チーム対抗の団体戦。


男子と女子で計十二チーム。合計四十八人の選手が凌ぎを削る大きな大会だ。


第一回でここまでの人数を集められたのは、やはり発起人のタクさんが影響しているだろう。


朝飛が出場したことで話題性が出たのも原因の一つ。


本戦では出場しないと宣言したが、それでも十分穴を埋めるほどの選手が揃っている。


女子の面子もさることながら、男子の出場選手は粒揃いだ。


全日本ジュニア表彰台組が全員出場。そして競技から離れていた“大塚世代”の三強が復活。

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