銀盤少年

リズムに乗りながらグングン速度を上げて行く。


スケーティング重視の練習を行ってきたおかげで、昨シーズンよりも滑りになめらかさが生まれている。


最初の要素はカズお得意の3A。


以前は乱れていたアクセルだけど、きっちり修正してきている。


爆発的な跳躍力。見ているこちらが恐くなるほどの高さ。


着氷の衝撃音がリンクサイドまで届くが、膝を上手く使って衝撃を和らげる。


歓声。拍手。カズの笑み。


会場に流れていた不穏な空気を、3Aで見事に払拭。


波に乗れるかどうかは、次のジャンプで決まる。


得意のフリップからのコンビネーションジャンプ。


フォアからモホークターンでバックになり、右足のトウを突く。


軸足のエッジはインサイド。高さはアクセルよりやや抑え目。