銀盤少年
合計142.03。最終得点は207.91。
文句なしの逆転優勝。自己ベストも大幅更新。
二位は仁君、三位はケンちゃん。大塚世代の三人が表彰台を独占した。
草太君は六位に入り全日本出場が決定。前回チャンピオンの近藤さんは四位、圭吾君は五位となった。
「先輩達はまだ取材ですかね?」
「だろうね。なにしろ4Aを跳んだわけだし、暫くは逃げられないじゃないかな? ケンちゃんも同じ高校ということで、色々質問されるだろうし」
「狼谷先輩は面白くないでしょうね。『あいつのオマケとかありえねぇ』って」
「流石に口は出さないだろうけど、内心思ってるだろうね」
今頃三人は回答に困るような質問をぶつけられているだろう。
『三人は仲良しですか?』という質問でもされたら、全員挙動不審になるのが目に見えている。
「帰ったらお祝だね。折角だし仁君も呼んで焼き肉にでも行こっか」