銀盤少年

「やったー! 僕お腹ペコペコです!」


ニコニコ笑う草太君。こんな小さくて可愛らしい少年が、焼き肉五人前を余裕で平らげちゃうから侮れない。


ま、お題は宮本コーチが出してくれるだろう。


というか出させる。全額払わせてやる。


あの野郎、成功したから良かったものの、俺の忠告を無視してカズに4Aを跳ばせやがって……。


「俺が予約しておくよ。近くに良いお店があるから」


だからほんの些細な復讐。これくらいなら神様も許してくれるよね?


口元を緩ませながら、俺は会場近くにある高級焼き肉店に予約の電話をしたのだった。



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