銀盤少年
それに、すげぇ地味。
ぶっちゃけ俺は人より集中力というものが欠けている。小学校の通信簿では「落ち着きがない」と六年間書かれていたほどだ。
だからこういう地味で細々とした単純作業って嫌なんだよぁ。飽きっぽい性格でもあるし。
そんなこと愚痴ったら、ヒロの逆鱗に触れるから絶対言わないけどな!
あの内臓を抉り取るようなボディブローはもう二度と味わいたくない。
冗談で「これがロシア陸軍の実力か……」って言ったら、
「そんなヤワな訓練は受けてないよ」
とイケメンスマイルで明るく答えやがった。
あれだ。特殊部隊にいたんだ。
暗殺とか抹殺とか、007的な非公式な組織で訓練受けてたんだ。
そう思ってしまうほど、ヒロの拳は殺人級なのだ。マジで。
ちなみ狼谷は外でロードワーク中。