銀盤少年

余りのイケメンっぷりにちょっとだけ胸がときめいたのは内緒である。そっちの気はないからな!


その後話をしている内にフィギュアスケートの経験者であることが判明。


さらに去年のJGPS(ジュニアグランプリシリーズ)のモスクワ大会に出場した俺の演技を観ていたらしい。


JGPSは、世界各国で行われる大会の総称。ジュニアの中では世界選手権に次ぐ大きな国際大会。


元々補欠選手として登録されていたのだが、本来出場するはずだった選手が怪我で辞退したため、代わりに俺が出場したのだ。


初出場にしてはなかなかの成績は残せたけど、ヒロが俺のことを知っていて驚いた。クラスの奴らだってほとんど知らないのに。


そこでフィギュアスケート部の存在と現状を説明したら、二つ返事に入部してくれることになった。


ただしマネージャーとして。


詳しい所がはぐらかされたが、スケートは既に辞めていたらしい。


それでもスケート自体は大好きだし、少しでも関わって行きたいということで入部を決めてくれたのだ。

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