三日月の僕ら
「ほんとに危ないから。
朱音が1番よく分かってるだろ?」
あたしを見つめる遼を見て、
あたしは戸惑いながらも頷いた。
あたしが頷くと、遼は優しく微笑んだ。
それから遼は毎日蓮の元へと向かった。
傷だらけで帰ってくる遼。
あたしはそんな遼を優しく抱きしめてあげることしかできなくて。
遼と一緒に毎日泣いた。
蓮がいない寂しさ。
蓮に帰ってきてほしい。
あたしたちは、蓮がいないとどこか欠けたままなんだ。