三日月の僕ら
「もうお前帰れよ!!」
二人の男があたしの腕を掴んでドアへと引っ張った。
「やだっ!!
蓮っ‥蓮!! 帰ってきて!!
お願い…蓮!!」
あたしはそのまま外へと投げ出された。
何をしても、いくら叫んでも、蓮の心には届かないの?
蓮にとってあたしたちは…いらない存在なの?
そのままドアの前に座って泣いていた。
蓮を説得できない自分が
悔しくて
悲しくて。
ずっと泣いていた。
「朱音!?」
遼が来て、
びっくりしながらも抱きしめて頭を撫でてくれた。
なんでいるのか聞くこともなく、泣くあたしを慰めてくれていた。