三日月の僕ら
第三章
数日後。
突然蓮があたしたちの前に顔を出した。
「…よぅ」
気まずそうに立つ蓮。
あたしと遼はびっくりして蓮を見つめた。
「心配かけて…ごめん」
そう言って頭を下げる蓮。
「帰ってきたのか?」
恐る恐る問いかける遼。
蓮は下を向いたまま、横に首を振った。
「ちょっと逃げ出してきただけなんだ」
そう言う蓮を見て、遼が口を開いた。
「どういうことだよ」
「実はな…」