三日月の僕ら
「やだ…やだよっ……遼ぁ」
あたしは泣きながら必死に抵抗した。
「朱音!!
おいっ!! やめろ!!
朱音に触んなっ!!」
遼が男たちに向かって必死に叫んだ。
それでも男はやめようとしない。
遼は取り押さえられたまま、抵抗を繰り返した。
男の中の1人が、ブラのホックを外した時だった。
「やめとけよ」
蓮が低い声で呟いた。
「朱音は関係ねーだろ。
そんなことしなくても俺は帰んねーし、離してやれよ」
蓮がそう言うと、男はあたしから離れた。
胸元を必死に押さえるあたしに、
遼がかけよって上着をかけてくれた。
そして、あたしを優しく包み込んだ。