FLOWER
気づくと俺は、

家を飛び出していた。



俺を止めようとする父さん、

母さん、姉貴を振り払って

玄関の扉を開け、

当てもなく

あちこちを走り回った。





が、そんな簡単に

当然見つかるわけも無い。





今日は平日だってのに、

学校なんて素通りして

俊稀が行きそうな場所を

全て巡ったが、

アイツが現れた形跡すら

何ヒトツ見つからない。





結局、陽が地平線に沈んでいた。








< 41 / 262 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop