FLOWER
「お~い、明斗!」




歩いていた道の遠くに、俊稀の姿。

大きく手を振りあった。




「よォっ、親に何か言われなかった?」



「へへっ、全然大丈夫!

 母さんにゲーム貸しに行くって

 言ったら、

 普通にいってらっしゃい、って。」



「いいなぁ…。

 俺ん家それじゃあ

 外に出してくれねぇよ。

 俺が誰かにゲーム貸すとか

 言ったら、

 借りパクされたら

 どうすんだ、だの

 高価なものなんだから

 途中で誰かに盗まれたら

 どうすんだ、だの…。

 それはもぉうるさくて…。」







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