ユウコさん(仮)の彼氏

「あたし頑張ります！」



「うん。頑張って。」



「先輩のこと、もっともっと好きになって、先輩にも好きになって貰えるように頑張ります！」



「うんうん。その調子で、俺をメロメロにしちゃってー。俺に“好き”って言わせてみせてー。」



「はい！あたしナシじゃ生きてけないぐらいメロメロにしてみせます！」



「おぉー。言うねぇ。じゃっ、その調子で、同じぐらいバイトも頑張ってねー。俺、期待してるから。」



「もちろんです！秋月 澪、死ぬ気でバイト頑張ります。」



「いいね、いいねー。じゃあそんな頑張り屋サンの澪ちゃんにご褒美として俺の秘密その１を教えてあげる。」



「へ？」



気合いを入れてガッツポーズをするあたしを見ながらクスッと笑みを零した先輩は、突然、チョイチョイと手招きすると、キョトンとするあたしの耳元に唇を寄せてきた。



「ッ！」



瞬間、生暖かい息が耳にかかり、ビクンと肩を震わせるもお構いなし、再びクスッと笑みを浮かべた先輩は、何事もないことのようにサラリと驚愕の事実を耳打ちしてきた。