ユウコさん(仮)の彼氏
「あー…それはね、」



「はい。」



「あー…うん。」



「はい。」



するとクスッと意地悪な笑みを浮かべた先輩は、キョトンとするあたしの耳元に唇を寄せると、突然、フッと息を吹きかけてきて。



「ひ・み・つ。」



「ちょっ、先輩!」



「あははっ!」



「いきなりなんて反則です!せめて心の準備ぐらいさせてください!!」



「あははっ!」



なんだかんだで、あやふやにされてしまったあたしは、右手で耳を押さえながら片手で先輩の腕をポカポカ叩いた。

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