ユウコさん(仮)の彼氏
「優斗っ!テメッ!」



「お疲れ様でーす。」



「おうっ!って、ちがーう!!」



「じゃ、お邪魔してます、でいい?“おにーちゃん!”」



「おにーちゃん、言うなぁぁぁー!!」



鬼のような形相でドスドスと音を立てながら部屋へと踏み込み、俺の上に乗っかる奈緒を引っ剥がした拓馬サン。



瞬間、ヘラリと笑う俺の胸倉を鷲掴むと、もの凄い勢いでガクガクと揺さぶってきた。



うわぁ…さっすが義理でも兄妹。やること奈緒と一緒じゃん。



でも…うん。これ以上、首絞まんのもTシャツ伸びんのもやだし…。



「じゃ、義兄サン?」



拓馬サンの手首を掴みながらコテッと小首を傾げた俺は、瞬間、フリーズした拓馬サンを見つめながらニヤリと笑みを浮かべた。

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