ユウコさん(仮)の彼氏

「ねぇ、奈緒？」



「………へ？」



「そーいえばさ、澪ちゃんって、奈緒と拓馬サン、どっちと血繋がってんの？」



「へっ？」



突然の俺の問いに、ハッと覚醒した奈緒は、質問の意味が分からないのか、キョトンとしながら俺を見た。



「いや、イトコっていっても、奈緒と拓馬サンの親って再婚同士だし、血、繋がってないじゃん？だからどっちのと繋がってんのかなーって思って。」



「………あっ、あぁ。澪ちゃん、ね。」



「ん。」



すると何故か、はぁ…と小さく溜め息をつきながら、未だブツブツ呟きながら耳を塞ぎ続ける拓馬サンをチラリと見た奈緒は、



「おにーちゃんだよ。おかーさんの妹の子供だから、血が繋がってるのは、おにーちゃんの方。」



呆れ顔で再び溜め息をついて。



「あー…やっぱり、って感じ。」



「うん。そーなんだよ、ね。」



パッと再び拓馬サンを見た俺と奈緒は、お互い顔を見合わせながら、本日最大級の溜め息をついた。