仮想世界
だけど、俺の運動能力は並。悪沢は俺より一回りも大きく、サッカー部のエース。
その上、勉強もでき先生からの信頼も厚い。
何一つ俺が勝つ要素などないのだ。
悔しいが従うしかない。


「おぉけぇ。それで良んだよ、ヅラ。」


髪を掴みながら吐き捨てると、悪沢たちは教室を後にした。


…悪沢、中村、鈴木、斉藤、田中、村上。
俺は絶対テメェらを許さねぇ…!
いつかブッ殺してやる!


などと内心で激憤しながら、床に散らばった弁当を拾う。

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