弾むボール~勇気を出して~
泣きながら、俺は眠っていたらしい。



目が覚めた時、窓ガラスに映った俺の目には、涙の跡が残っていた。



「……かっこわり」



呟いた言葉。

ひとり言だったのに。



「……そんなこと、ないよ」



なぜか返事が返ってきた……驚いて声の方向を見る。


あいつが、来客用の椅子にちょこんと座っていた……。
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