弾むボール~勇気を出して~
「……今日は、これくらいにするか」


もう、陽が傾いてきてる……テニスをしてたら、時間が経つのが早く感じるな。



「はーい……って、久遠君、片付けないの?」


「ああ、そのままにしといて。もう帰っていいから」


「え……うん、分かった」



少し戸惑いながらも、帰り支度をする川越。



それを見送ってから、俺はラケットを再び握った。
< 45 / 99 >

この作品をシェア

pagetop