弾むボール~勇気を出して~
それからの日々は、本当に……色がなくなったみたいだった。


近くの病院に運び込まれた彰君は、緊急の処置を受けたらしい。


その後、しばらくしても彰君の意識は戻らなかった。


もっと大きな病院に入院しなければならないとかで……彰君の家族もみんな、どこか遠くに引っ越していった。



「亜紀ちゃんのせいじゃ、ないからね」


周りの大人にそう言われる度、私の心の中に罪悪感が積もっていった……。
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