弾むボール~勇気を出して~
「なんか……息苦しい?」



“それ”に気付いたのは、その時だった。



「ん? お前がバテるなんて珍しいな」

「おう……バテるとかじゃないと思うんだけどな」



ほとんど走っていないのに、軽い息切れ。そして、心臓がやけにバクバクとうるさい。



「ちょっと休んでたらどうだ?」

「……ん、そうするわ」



だけど、その時はなんとも思ってなかったんだ。

今思えば、その時にもっと気にしておくべきだったのかもしれない。
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