弾むボール~勇気を出して~
「……そうか」



そう言うと、先生は病室から出ていこうとして……足を止めた。



「一つだけ言っておくよ」


「何、ですか?」


「君にはまだわからないかもしれない……けど、君以上に、君のことを想っている人はたくさんいるんだよ」



今度こそ本当に、先生は病室から出ていった。
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