弾むボール~勇気を出して~

雅樹side

川越……じゃない、亜紀に突然名前で呼ばれたときは、驚いた。


けど、なんでか嬉しくもあって……顔が赤くなったこと、気付かれてなきゃいいけど。




「そろそろ終わりにするかー」


「了解! 私、ボール片付けてくるよ~」



走り出した亜紀の後ろ姿は、なんだか小さく見える。



「……守ってやる、なんてな……」



俺が病気なんかじゃなかったら、そう思えるのか?
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